機械学習に詳しくなりたいブログ

機械学習や数学について勉強した内容を中心に書きます。100%趣味です。記事は数学的に厳密でなかったり誤りを含んでいるかもしれません。ご指摘頂ければ幸いです。

転置行列の定理

いきなり結論ですが、行列A,Bに対して以下の等式が成り立ちます。


 (\mathbf A\mathbf B)^{T}=\mathbf B^{T}\mathbf A^{T}\tag{1}

また式(1)を用いれば、


(\mathbf A\mathbf B\mathbf C)^{T}=((\mathbf A\mathbf B)\mathbf C)^{T}=\mathbf C^{T}(\mathbf A\mathbf B)^{T}=\mathbf C^{T}\mathbf B^{T}\mathbf A^{T}\tag{2}

となり、3つの行列でも同様の性質が成り立ちます。

さらに同じ式変形を繰り返せば、n個の行列に対して、


(\mathbf A_{1}\mathbf A_{2} \cdots \mathbf A_{n})^{T}=\mathbf A_{n}^{T} \cdots \mathbf A_{2}^{T}\mathbf A_{1}^{T}\tag{3}

が成り立ちます。式(1)は、実際に適当な行列で計算してみれば簡単に確認できます。(あくまでも確認であって、証明ではないですが)

他には以下のような等式も成り立ちます。


(\mathbf A+\mathbf B)^{T}=\mathbf A^{T}+\mathbf B^{T}\tag{4}

こちらも適当な行例を書き出せば簡単に確認できます。

ベクトル \mathbf xとベクトル \mathbf yについては、


\mathbf x^{T}\mathbf y = \mathbf y^{T}\mathbf x\tag{5}

が成り立ちます。これはまあ結果がスカラですし、直感的に理解できそうですね。

最小二乗法の解の導出などで使用します。