が対称行列なら、対称行列の対角化より、
によって対角化できます。ここで、は固有ベクトルを並べた直交行列、は固有値を対角成分に持つ対角行列です。また、は直交行列でですから、
です。
式(2)より、の逆行列を考えると、逆行列の定理より
です。ここで直交行列の逆行列より、ですから、
です。対称行列の逆行列より、もまた対称行列です。したがって、式(5)によってが対角化されていることになります。つまりはの固有値を対角成分に並べた行列であり、ですから
となります。
正定値行列とは固有値が全て正である行列でした。したがって、なら、ですから、が正定置行列ならもまた正定値行列となります。