サポートベクターマシン(ハードマージン)(1)の続きです。 先回、求める解は
を、
という2次計画問題となることを確認しました。この問題を解きやすい形にするため、2次計画における双対問題の手順に沿って双対問題を導出します。手順は、
- ラグランジュ関数を作る
- 、を求める
- 求めたを使って、ラグランジュ関数からを消去する
- 双対問題が完成。もとのラグランジュ関数に比べ、制約条件が少なく、解くのが簡単になる。
です。まず手順1。不等式制約におけるラグランジュの未定乗数法(KKT条件)より、ラグランジュ乗数を用いれば、ラグランジュ関数は
と書けます。
次に手順2。、を計算すれば*1、
です。
次に手順3・4。式(5)、(6)を、式(3)のラグランジュ関数に代入してを消去して双対問題を作ります。まずそのまま代入すれば、
です。式(7)右辺の1番目の項は、カーネル関数を用いてとすれば、
と書けます。同様に式(7)右辺の2番目の項も計算すれば、
です。したがって、双対問題は
となります。なおここで、
です。
最適解においては、不等式制約におけるラグランジュの未定乗数法(KKT条件)で示すKKT条件が成立します。今回の問題におけるKKT条件は以下です。
続きは次回。