固有ベクトルと基底の続きです。
固有ベクトルと基底の式(2)で書いたとおり、
でした。式(1)を
と表すこととします。は固有ベクトルを並べた行列です。
により線形変換されるベクトルについても、同様に
と表せば、
となります。式(2),(4)をに代入すれば、
となります。固有ベクトルと基底で示したように、
でしたから、は対角要素がの固有値の対角行列となっているはずです。以上のように、固有ベクトルを並べた行列を用いることで、対角行列を作ることができます。このような変形を対角化といいます。
これまでのことは、以下のような図でまとめることができます。
2つの座標系で同じベクトルを表現し、変換行列でいったりきたるするのでややこしい。基底を使って式(1)のように書けば等号が成り立ちますが、それを省略して、同じベクトルを表しているからといってとはならないんですね。この辺を混同してしまうと泥沼にはまる。
こちらの導出のほうがわかりやすい:行列の対角化(2)